琴平神社本殿・拝殿(神奈川県川崎市麻生区)を訪問しました
久しぶりに武州柿生 琴平神社本殿(→神奈川県川崎市麻生区王禅寺東5丁目)を訪問しました。赤い大鳥居があるほうは儀式殿・社務所・摂社などがある場所で、「琴平神社」交差点を挟んだ石の鳥居と長い石段を登りきった高台にあるほうが本殿と拝殿になります。
江戸時代後期の1826(文政9)年に建立された奥院にあたる本殿と拝殿を含む御社殿は、2007(平成19)年に放火によって全焼しました。本殿の天井には渡辺崋山(わたなべかざん)の筆と伝えられる63枚の板絵(→天井画)がありましたが、それらも全て焼失しました。現在の本殿と天井画は2011(平成23)年に再建された新しい御社殿になります。天井画は「神絵師」でもある宮司さんによって見事に復元されました。渡辺崋山よりも上手なのでは、と思うほどです。
新築から10年が経過し、柱や壁もいい感じに汚れてきて、旧社殿のような趣が戻ってきました。本殿の狛犬は新旧2対あり、古い方の狛犬は江戸時代後期の「天保九年(→1838年)戌年十月吉日」の文字が刻まれていて旧王禅寺村の名主・志村文之丞が奉納したものです。新しい方の狛犬は昭和時代後期の1982(昭和57)年に奉安されたものです。
石の鳥居の上段にも昔は小天狗と僧侶が安座していましたが、台風の被害では破損してしまい、現在は取り外されて琴平資料館に一部が保存されています。鳥居の上段に小天狗や僧侶が飾られる鳥居は密教系の天台宗・真言宗の別当寺に多く見られる様式で、「金比羅大権現」と呼ばれていた頃の神仏習合の名残りといえます。
【琴平神社本殿の鳥居と馬頭観音】







【琴平神社本殿の手水舎】
「がまんさん」と呼ばれる4人の山伏が手水鉢を支える珍しい手水舎です。


【琴平神社本殿・拝殿】












【琴平神社本殿の狛犬】






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