浄慶寺(神奈川県川崎市麻生区)を訪問しました
麻生山 寿光院 浄慶寺(→神奈川県川崎市麻生区上麻生6丁目)は、安土桃山時代の1584(天正12)年に北条氏遺臣で徳川氏旗本となった三井左衛門尉(みついさえもんのじょう、法名寿光院清誉浄慶居士)が開基し、僧の証蓮社誠誉順阿長応が開山したと伝わる浄土宗寺院です。創建時の山号・院号は滝沢山 春林院であったと記されます。境内には神仏習合の名残りで秋葉大権現(秋葉神社)があり、一対の狛犬は徳川将軍家の菩提寺の一つである無量山 小石川伝通院(→東京都文京区小石川)から移されたといいます。江戸時代には本山・末寺の制により松亀山 本覚院 泉谷寺(→神奈川県横浜市港北区小机町)の末寺に属しました。
境内にはヤマアジサイや西洋アジサイなど1000株を超える紫陽花(あじさい)が植えられており、地元では「あじさい寺」として親しまれています。また、桜・水仙・彼岸花(ひがんばな)などの草花も多く「花の寺」ともいえます。
浄慶寺の人気は表情豊かな多くの羅漢像があります。アマエビ(→疫病封じの妖怪)を持って「疫病退散」と叫ぶ羅漢像、お酒を酌み交わしたり、お団子やお蕎麦を食べたり、将棋を指したり、寝転がって観賞していたり、腕相撲をしたり、写真を撮ったり、読書をしたり、マイクを持って歌ったり、スマホをいじったり、パソコンに四苦八苦したり、絵を描いたり、俳諧(→明治時代以降は俳句)に興じたりと、癒しの空間がそこにはあります。ご住職は気軽に声をかけて本堂でお参りをさせてくださる優しい方でした。
浄慶寺は、江戸時代後期の1830(文政13)年に編纂された『新編武蔵風土記稿』都筑郡上麻生村の条に次のように記されています。
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上麻生村
浄慶寺
除地、二段五畝歩、村の中央にあり、浄土宗、橘樹郡小机村泉谷寺末、滝沢山春林院と号す、開山証蓮社誠誉順阿長応、元和元年(→1615年)十一月二十日寂す、開基は当村の地頭法名寿光院清誉浄慶居士、これも開山と同じく元和元年に卒すと云(いう)、客殿六間四方西向(にしむき)なり、本尊弥陀立像にして長(ながさ)一尺五寸(→約45cm)ばかり、慈覚大師(→円仁)の作なりと云(いう)、年代は伝(つたえ)ざれど、地頭より高十五石を寄附せり。
秋葉祠
本堂に向て右の丘上にあり、二間に三間西向(にしむき)なり、神体は長(ながさ)一尺八寸(→約54cm)許(ばかり)、其作を伝へず。
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【浄慶寺の参道】



【浄慶寺の山門】



【浄慶寺の本堂】










【浄慶寺の境内】






【浄慶寺の表情豊かな羅漢像】





























































【浄慶寺の地蔵菩薩】















【浄慶寺の石造物・観音像】

















【浄慶寺の祠】




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↓↓本山の松亀山 本覚院 泉谷寺


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コメント
Re: 祝☆100回
コメントありがとうございます。
読んでくれてありがとうございます。1000回は気の遠くなる数字ですが、いつの間にか達成できていたら自分的にも嬉しいです。
2022-06-29 18:24 副会長 西住りほ URL 編集
Re: おめでとうございます
コメントありがとうございます。
浄慶寺の羅漢像は表情豊かで自由な発想で作られているのが魅力的だと思います。変に堅苦しくない所も和みのポイントです。
小田急線を使う場合は柿生駅が最寄りとなります。
2022-06-29 18:21 副会長 西住りほ URL 編集
祝☆100回
1000回を目指してファイトー
2022-06-29 13:48 紅葉 URL 編集
おめでとうございます
それにしても仏像がユニークすぎて面白いお寺ですね
夏休みに行きたいと思います
2022-06-29 09:40 なお URL 編集